かげまか

無題11

座っていた場所から立つ。
彼女がちょっとした段に上って目線が同じくらいになった。
彼女をお姫様だっこしてやったらすっごい嫌がられた（
少し歩いてバス停についた。バスを待っても来ない。定刻の１０分後ぐらいにバスがきた。
が、混雑していたので乗らなかった。
若干寒かったが彼女と手をつないだり、ずっと歩いているうちにマシになった。
この辺りから、風邪っぽい症状がでてきた。体がだるかったうえにふらふらしてきた。
バスに乗れたら良かった・・・歩くと決めたからには歩いた。
３０分ぐらい歩いたところで仙台駅に着いた。
大阪の街とは違って駅前から少し離れると歩道にあふれるほどの人はいないので歩きやすかった。

駅について、まずはコインロッカーに。自分はすっかり忘れていたが、
彼女が６時間制だということを覚えていてくれていた。本当に頼りになります。
まだ時間は４時過ぎだったが、空腹でふらふらだったので夕食をとることに。
夏にいった店と同じ牛たん屋に入った。定番の塩味の牛タンを頼む。
もうすぐお別れだということを感じてきた。ずっと居れたらいいのにと強く思った。

ご飯を食べながら、去年の夏はここでこんな話したよね、こうだよねあーだよね　と相変わらず話は続く。
どう考えてもこんなに話を続けられるのはこの子だけだろうと思う。
ご飯を食べ終えて、適当に話して、お土産を買った。１０分程度で決めてしまった。
その後プリクラを撮り、電車を撮り（あの）お別れの時間まで１時間半ぐらいあったので
近くのマクドに立ち寄った。
マクドの中でもずっと手をつないでいた。お別れは１９時３０分。
その時刻に発車するバスに乗らなくてはならない。

午後７時ごろマクドを出て、バス乗り場近くの予備校前まできた。あと３０分。
夜なので外は寒かった。
予備校の看板の裏で少し風を防いだ。歩道からは看板で死角になる位置だった。
気がついたら座り込んで体を寄せ合っていた。
あったかい飲み物を買ったのでそれで手を温めればいいものの、それを地面に置いて手をつないでいた。
この辺で自分の足が吊って雰囲気ぶちこわし＼（^０^）／

気がついたら１９時２０分。もう離れなきゃなんない。
すっごい強く抱きしめて、最後に長いことキスした。離れたくなかった。離したくなかった。
でも、けじめはつけなきゃ。２５分にはバスに乗る約束をしていたので、体を離した。
離した瞬間もう一度くっつきたくなった。がんばってバスに向かった。
バスに乗り、指定席を教えてもらう。
バスの中には発車はまだかと急いでいる様子の客がほぼ満席で乗っていた。空席はごくわずか。
時間も時間だし、自分が１番最後だったのかと思ったが、バスがなかなか発車しなかった。

乗務員のアナウンスで発車しない原因を知った。
誰か１人がまだきてないらしい。１９時４０分の発車に予定が変わった。あと１０分ある。
彼女はバスが出発するまで外で待っていてくれている。外に出たかった。
１０分あるならもう１度抱きつきたかったキスしたかった。
でも、人数の点呼も終わってるこの状態で外に出るなんてできなかった。
メールで我慢した。全然できなかったけど。
座席の位置が悪いせいで、バスの中から彼女の姿は全く見れなかった。
それでよかったのかもしれない・・・。

１９時４０分、バスが出発した。まだ来ていない乗客は結局現れなかった。
乗務員のアナウンス。これから通る道路、サービスエリアによる回数、消灯の時間などが聞こえた。
アナウンスを半分以上無視して、彼女とメールしてた。もうダメになりそうだった。
さっきまでそばにいたのに、今いないのがつらかった。少しして気分が落ち着いてきた。
もちろん会いたかったし抱きつきたかったしキスもしたい気持ちは残っているが。

携帯電話のバイブが震える。バイト先からだ。バスの中で出れるわけもないので出なかった。
こんなときにタイミングが悪い。
バスの中では暇だったのでひたすらメールしていた。
体が風邪っぽい症状でだるかったはずなのにすっかり忘れていたが、このタイミングで思い出す。
なかなか寝づらいバスの中でも眠れそうだった。
最初のサービスエリアにつく。バイト先に電話して用件を確認、トイレを済ませる。
またバスに乗り、メールをしつつ眠りについた。
途中何度も目覚めた。彼女のことが全然頭から離れなかった。
メール相手もいなくなった夜中、すごく暇だった。
寝てるのか寝ていないのか分からない状態がずっと続いた。



気がついたら大津サービスエリアまで戻ってきた。確実に関西だ。琵琶湖を見る、ああ、もうすぐだ・・・
バスは京都駅八条口まで戻ってきた、時間は６時５分を少し回ったあたり。見慣れた京都駅だった。
仙台となんとなく雰囲気は似ているが全然違った。
バスから降りて、電車の乗り場に向かった。
６時１２分発尼崎行きの普通電車に乗った。乗客は６時代なのにいる。
土曜日なので女性専用車両が設定されていない。女性専用車両に乗っていた自分。

地元の駅についた。大学があるときはいつもこのぐらいの時間に電車に乗っている。
いつものっている時間の電車と地元駅付近ですれ違った。なんか新鮮。いつもと逆で家に向かうんだ。
７時前に家についた。当然彼女はいない。いてほしかったけどいるわけないんです。さびしかった。
家族が朝早くから起きていたことにはびっくりした。ほかには何も変わってなくて、
いつもどおり朝からパソコンをつける春休みに戻った。


３月も最終。毎日のように通話をしている。メールも続いている。
４月に入っても会った時の反動がある。会いたい。通話してると何度も甘えてしまう。
会いたい会いたいって何回言っただろうか。
今回会ったことで、いろいろと真面目な話も進んだ。
まだまだ将来なんて見えるわけがないけど、少しずつ見て行こうって。
幻想だけじゃなく、理想だけじゃなく、ちゃんと現実をみて話した。
早く大学が始まって今の気持ちを少し抑えられるようになりたいな。

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無題12