無題4

夏休み前のテスト期間だろうが、バイトがかなり忙しくなろうが、メールは続いた。
通話も定期的に約束通りしていった。
4月にあるかもしれないね、と話していた倦怠期も全く見られなかった。
今現在も倦怠期がくる気配すら見えない。
お互いハードな毎日を送りつつ、気がついたら会う日の直前までなっていた。
かなりの遠距離なので、夜行バスで自分が行くことにしていた。
さすがに受験生の女の子に長旅はさせられないね。バスに乗る日の夕方は通話した。

   「いよいよ会っちゃうんだね」 「失望しないでね」 「全然実感わかないんだけどww」
そんな会話をした。
夜行バスに乗る前に近くのデパートでプレゼント的なものを購入してバスにのり目的地へ向かった。

バスの中では本を読んだりメールしたり、会ったときのことを考えたりしてた。
気がついたら朝になって目的地に到着。
さていよいよだ。朝からメールを送り、もうすぐだねと確認。
待ち合わせ場所はさらに地下鉄で数駅。
初めての土地で地下鉄の場所も分からず迷いながらも待ち合わせ時間よりほんの少し前に駅に到着。
地下鉄から降り、改札へ向かうと女の子が1人立ってた。

周りを見渡す限り、会う予定をしていた子だと確信は持てたが、
なんだか急に恥ずかしくなり少し距離を置きつつ近づいて行った。
気がついたら会って話していた。思っていた通りの子でした。
はじめに何を話したか全く覚えてないが、とりあえずいつもの通話のテンションと同じような感じで話した。
基本的に女の子と2人きりで出かけたりしたことのない自分はいろいろ恥ずかしかった。
なかなか目をみて話せなくて、そういうところで笑われた。

まず向かったのは科学館。
初めて会った人と行く場所なのか微妙かもしれないが2人で決めたので良しとしている。
お互い理系の学生ってこともあり、科学館で見たものを勉強ネタにつなげたり、とりあえず話すネタが増えた。
ちっちゃい子どもがいるのをみてニヤニヤしてた自分がいた(何
豆知識も身についた。が、忘れた(
科学館に3時間ほどうろうろし、隣にある公園へ移動した。
ちょうどお昼の12時頃だ。お昼ごはんは食べなかった。

8月12日は例年なら真夏の暑い日だが、その日はとても涼しく過ごしやすい日だった。
公園も緑がたくさんで木陰にいれば涼しく、セミのうるさい声も全くなかった。
適度に公園を歩き、ベンチで語り合った。
何時間ぐらい経っただろうか、時間を忘れるぐらい話していた。
1時間以上同じベンチにいたのかな。
特に景色も変わることもなくいったん話に区切りがついたので、少し移動することに。
そういえば途中、子どもとそのお父さんらしき人が目の前をとおったね。
お父さんが空気を読んで(?)すぐに立ち去ってくれた。

移動したにも関わらず結局別のベンチでまた座る。
気がついたらベタベタといちゃいちゃしてた気がする。
人通りは少ないし、公園で遊んでいる子がいるとはいえ子供も遠くの方しかいない。
遠くからうっすら聞こえてくる元気な声が羨ましくも感じた(
会う前から、会った時に告白しようと思っていた。
会ってみて、確かに自分が好きになった子だとさらに確信をもってたはず。
でもなかなか告白できない。
雰囲気的にはいつでも言えるタイミングではあった。
ずっと甘い話ばかりになってたからだ。
告白の言葉なんて全く考えてなかったせいもあって、なかなか言い出せない。
が、がんばって言った。


  付き合って? 私でいいの? うむ
あまりにも恥ずかしすぎて我を忘れかけた。気がついたら抱きついていた・・・


時計に目をやるともう夕方の4時頃。
12時に公園にきてすでに4時間も経っていた。
帰りのバスの時間も近づいてくる。
とりあえず移動することに。
1度触れてしまってからずっと触れていたい衝動に駆られた。
手をつなごうって誘ってみた。
ずっと手をつないでた。人がいないところで抱きついたりしたね。
地下鉄の駅まで戻り、移動する。何を話してたんだろうか、全く覚えてない。


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無題5

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