無題8


  「えwなんでいるんだよwww」 「ちょっと用事があってねw」
8月に会ったときはできてたのに、目を見るのが恥ずかしかった。
自分が一方的に目を反らしていたせいで、目を合わせることなく会話をしていた。
とりあえず、街中を歩いたが、まだ8時台。店は空いてない。
シャッターがしまった商店街をぶらりと。何を話してたんだろうか。全然記憶に残ってない。
  「今日これからwwwどうすんのww」 「知らないよw」
予想通りの会話が流れていく。

  「おなか空いたからマクドに入っていい?ww」 「おkww」
朝マックをする。実は朝マックは生まれて初めて。自分が適当に頼む。彼女は何も頼まなかった。
1時間ぐらい話しこんだのだろうか、そろそろ周りのお店が開店する10時前になっていた。
話しながら歩いて、服屋へ。
いつも自分が行くようなお店ではなかったうえに、女性もの売り場の雰囲気に負けていた。
値段も1桁大きくて、気持ち悪かった(
自分の中の計画では、自分が彼女のために服を選んで買ってあげたかったが、できなかった(
かれこれ服屋に1時間半ぐらい歩いていたのかな。時計をみると11時半ごろ。
今度は近くのロフトにいったみた。

  「そういえばお揃いの何か買いたいよねww」 「写真たてだったらよくない?ww」
そんな話をスカイプで事前にしていたので、写真たてのコーナーを軽く眺めた。
が、結局なにも買わなかった。
ロフトにはネタになるようなもの、家具や食器、枕やお布団などいろいろなものが売ってあり、
おもしろい商品を見つけては話をしていた。結果的に何も買わず2時間ぐらいいたのかな。
話す話題は店に並んでいる商品が次から次へと提供してくれたので、全然困らなかった。

  「もう2時半かw」「お昼食べてないねw」「おなか空かないねw」「これからどうすんだよwww」
優柔不断な2人は何をするか決められなかった。予定自体を決められなかった。
軽くベンチで話して、電気屋さんなどをめぐり、その後カラオケに入ることにした。
歌うこと自体は好きではないのだが、外で話すのは寒いし、喫茶店などは周りの人が気になる。
単に個室に入りたかっただけ。
仙台のカラオケ屋は安かった。大阪の3分の1から4分の1以下の値段。びっくりした。
2時間ほどカラオケの個室にいた。気がついたら自分たちの距離はものすごく近くなっていた。
今まで、約1000キロメートルも離れている大阪ー宮城間で話していたのが嘘みたいだ。
実質の距離は服の厚さだけになっていたのだから。(手をつないでたことを考えると0だったんだけど)
いつの間にか抱きつきたい衝動に駆られて、彼女もそんな様子だったので、
近づいて抱きしめて、いつのまにか自分の膝の上に座らせていた。
目の前に彼女の顔があってびっくり。目の焦点が合わないぐらい近づいていた。
少し、我に返って時計をみると、4時ぐらい。カラオケは4時半までだったので、もう時間がない。
彼女が1曲歌ったのかな。
終わりがけに何を思ったのか、軽くキスをしてしまった。ずっとくっついていたかった。
カウンターからのコールが来る。もう出よう。

カラオケを出て、夕食を食べに、仙台駅付近に戻った。
仙台駅の地下、牛タンをはじめとするいろいろなお店があった。
  「夏はここで牛タン食べたよね」 「そういえばこの辺にあったオムライスおいしそうだったよね」
夏に会ったときに次はオムライスのお店に入ろうって言ってたことを確認したんだ。
そして目的の店に入った。自分が普段絶対に入らないであろう、イタリア料理のお店。
メニューを見ると思ったよりも値段が高いわけでもなく、
お昼御飯を抜いたことを考えれば金銭的にはちょうどよかった。
彼女はオムライス、自分はステーキを頼んだ(
メニューが来るまでにいろいろ話した。ご飯を食べながらも食べた後も話した。
人間観察が好きな自分は店員さんの行動や、ほかの客の行動を見ては、それをネタに話した。
近くにいた外国人が英語で話していて、一緒にリスニングをした。全然分からなかったのも思い出の一つ?(

お店の中で彼女にプレゼントをもらった。小さな紙袋。
朝からずっと手に持っていたので、だいたいどういうものかは気づいていた。
中には手作りのお菓子と、お手紙がはいっていた。
  「今、見ていいの?」 「好きにすればいいと思うよw」
お手紙の中を見ると、お金と便箋が入っていた。
便箋をの文章を読む。・・・ホテル代は絶対払わせてもらうのでw
あまりおごられるのが好きじゃない彼女。
なぜホテル代だけを別に用意してたか聞くと、自分をお金で買われたくないからとのことだった。

お店を出ると外は暗くなっていた。予定通り展望台に向かった。外は寒かった。
冷え切った手をつないで、10分ぐらい外を歩いた。
展望台に到着。エレベーターで30階まで登る。
エレベーターが上がる瞬間のふわっとしたときに抱きつきたくなってしまったが、人がいたので自重した。
展望台から眺める夜景は最高に奇麗だった。カメラに収めたが、後で見返しても、生で見た方がきれいだった。
あたりにはカップルや家族で来ている人達が少し居た。
少し夜景を眺め、そばにあったベンチに座った。ベンチからでも夜景は見えた。
体をひっつけて、ずっと話していた。すっごいくだらない会話だったと思う。
わざわざ会って話すような内容でもなかった。ただ近くにいて話す。これだけで最高に幸せだった・・・。
1日中話していたのにネタが尽きない。尽きているはずなのにだらだらと話せる。
ここまで話を続けられる人って生涯いるのだろうか・・・。




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